天晴れ

 「天晴れ あな面白 あな手伸し あな明け おけ」
 このコトバは天の岩戸を開いた八百萬の神々それぞれが持つ気分、清明心が弥栄のひとわらいとなって言葉となり一口同音に発せられたものと言い伝えられております。
 「天晴れ」とは晴れ晴れとした心。
 「あな面白」とは人間のもつ本質の輝き。
 「あな手伸し」とは伸び伸びと追進する有様。
 「あな明け」とは一切明白なこと。
 「おけ」とは意気込み。
 これらは理屈、ことあげの世界ではなく、全一たる気分の現われたもの、とかんながらの道は教えております。
 合気道の稽古に於ける一挙手、一投足、一息一息もこの教えを実践するものであり、この教えの営みでもあるように思えます。